【創立一周年コラム】第4回 独立への経緯 -独立へ-

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さて、独立までの経緯も最終回です。

前回はこちら

スカウト

バイク用品の通販事業部の仕事を辞めて独立しようと思っていた自分ですが、やはり30代無職の怖さもあって転職サイトにも登録してあったのですが、そのサイト経由でスカウトを受けました。 当時のその会社は・・・

  • 創立1~2年程度
  • 社員の平均年齢27~28歳と言う若々しい会社
  • 社員数は10名弱
  • 会社は丸の内のきれいなオフィス
  • 社長は一つ年下のサラリーマン上がり
  • 受託もやるけど自社サービスを開発する方針
という感じで破竹の勢いで急成長中のシステム開発会社でした。
そんな会社がデザイン部を作るためのスカウトとの事。 これは面白そうだなと・・・。

で、その転職サイトには

「やりたい事はみんなで決める。それが○○○○社流!」
「自分が会社員時代に嫌な思いをしたので、スタッフが快適に働ける環境でありたい。」

とか書いてあって、自分としては、

『サラリーマンから独立して作った会社なら、今時の若い子が働きやすい環境にしようというのはわかるし、既に変態レベルプログラマーが複数名いるので、あとはデザイン足せば面白い自社サービスを生み出せるんじゃないか?』

という期待感がありました。

入社前に一度社長と面談して、1点だけ仕事の価値観・方向性が自分と違うなと思うところはあったのですが、無限の可能性に惹かれて入社しました。

理想の会社

入社してみると・・・

この会社実際すばらしい会社だったんです!

転職サイトや企業のホームページの採用情報ページの多くは都合のいい事ばかり書いて、実際入ると「話が違う・・・」なんていうケースが8~9割くらいなんじゃないかと思います。

ところがここは、社内でよくコミュニケーションが取れていて、スタッフへの配慮も素晴らしい!

誕生日ごとのケーキや決算時期でのスタッフへの表彰など、社内の事業外イベントも月1回の定例飲み会を筆頭に活発に楽しくやってました。

企業理念も素晴らしかったし入社した頃はそれに沿っていた。自分が聞いた社名の由来(初期)も好きでした。

何よりいいなと思ったのは、“理論的にスジが通っていれば意見が通る”会社の空気だと感じた事です。

だから、“こんな最高な会社は他に存在しないんじゃないか?”って当時本当に思ってました。

社風・社内の雰囲気の変化

しかし、そんな平和な日々も長くは続かず・・・

社員が増えたり、事務所を好立地な場所に移転したりするにつれて、固定費の増加など、様々かつ莫大なリスクが増えるのでそのプレッシャーの影響もあり、悪い意味で徐々に“会社”らしくトップダウンの社風になっていきました。

勿論自分を含む社員にもその責任はあったと思います。

入社して丸2年くらいたった頃に結構重要な出来事があるのですが・・・その会社は一応今もまだ存続してますし、考え方の違いもあると思うので具体的な内容は端折りますが、入社当時とは真逆の傲慢なブラック企業の思想に嫌気がさして

『あぁ・・・もういろいろダメだ・・・。』

と感じてしまったので辞めようと思いました。

まだ辞める時期じゃない?

そんな経緯で、辞めるつもりで意を決して退職したい旨メールを書いて送信すると・・・

ま さ か の サ ー バ ー エ ラ ー ! ?

送信出来ない・・・。

少し待って、もう一度送信ボタン押したんですがこれもダメでした。 ・・・。

結局その日はおとなしく帰る事にし、いろいろ考えていると、なんとなく、

『これは今辞める時期ではないって事では・・・』

と言う気がしました。

実際にはタダの偶然だと思うのですが、僕はちょっとそういうところ気にしてしまうので・・・。

もう一度改めて考えると、

『今まで数社を転職して辞め癖がついてしまってるのかもしれない・・・』
『社会人としての忍耐力・コミュニケーション能力が足りないのかもしれない・・・』
『“会社が悪い!”とか思ってしまっているけど、実は自分が甘えてるだけなのでは・・・』

そんな事を思って、その時は結局残留する事にしました。

実際ただの偶然だったのか、意図的にサーバーを止められてたのかは謎ですけどね。

最終的に独立に至った理由

その後2年間在籍しましたが、結局辞める事にしました。

理由について本当は山ほどありますけど、結局はそもそも社長の考え・価値観と自分の考え・価値観が違いすぎました。

仕事をしてる人は 「報酬を得る為に仕事をしようとする人」と 「別の目的の為に仕事をして、その対価として報酬を得る人」に分かれると思います。

人が何に幸せを感じるかは人それぞれですが、会社としては前者で自分は後者であった事。

目的は違えど “いい仕事をする” 事にかわりはないかなと思っていたけれども別物だった。

その思想の差が埋まらない事もわかったし、その会社は社長の思う方向にしか進まないのもよくわかった。

在籍末期の会社のやり方や方向性は、自分のやりたい事とは違っていたし、その環境に残ってグダグダ言ってたって、自分にとっても会社に残っている人にとっても誰も幸せにならない。

そもそも給料貰ってる分際で三十半ばのいい歳したおっさんがグダグダ愚痴ってるのはかっこわるい。

じゃあ下準備も無くて辞めて大丈夫かと考えると、業務に関しては昔から、打ち合わせ・企画提案~デザイン・htmlコーディング~更新システム組み込みまでオールラウンドでやってきたので、対応できる業務の幅は広い。経験も実績も十分ある。

仕事が安定して取れるようになるまでには時間がかかるかもしれないけれど、結婚・子持ちのわりには家計の状況も恵まれていたのでおそらく大丈夫。

むしろ、前回思いとどまったおかげで、結婚にも踏み切れたし(会社員だったので)、子供も生まれて元気に育ってる。家も建てる事が決まって、全てがありえないほど絶好調。

二年前とは違い、

“ 今 こ そ が 独 立 の 時 期 ”

と思えるくらい状況は整ってました。

勿論不安や怖さはありましたが、最初に転職した時も出来た。

だから今回もきっと飛べる。

そんな経緯で会社を退社しました。

物事の全てにベクトルは存在する

退社して会社設立に向かうわけですが、「ベクトル」という社名は実は退社する一年前くらいには考えて決めてあり、由来には前職での経験が色濃く影響しています。

株式会社ベクトルの企業サイトには、「方向性を持ってビジネスを推し進める」という書き方をしていますが、これは狭い意味で、本当はビジネスの案件に限らず、すべてのものに関して「ベクトル無き成功はない」と言える程重要な事だと考えています。

会社のスタッフも然り。スタッフの価値観・目標がバラバラでは本来のパフォーマンスは発揮されないし、いいものも作れない。

だからどんな事にも明確な方向性を持って進めていく。

そして、既に書いたように自分はこの仕事に誇りを持っています。だからこそ

「喜ばれる仕事をする。その対価として報酬を得る。」

まずはそのベクトルのもとに、『株式会社ベクトル』を設立しました。

補足

“物語”の構成上最後の会社は悪者のように書きましたが、文中にも書いた通り、やはりリスクを背負って立ち、給料を払っている人間にはそれ相応の振る舞いをする権利があると思うし、また、在籍時は沢山の貴重な経験をさせていただきました。

そしていろいろとお世話になった素敵な社員の方も在籍しているので、今後も活き活きと輝くアツい会社としてご活躍をお祈りいたします。

この記事を書いた人

石川栄和代表取締役
名古屋のウェブ制作会社数社に10年程度務めた後、株式会社ベクトル設立。
企画・運営・コンサルティング〜WordPressを中心としたシステム開発まで幅広く携わる。
[ 著書 ]
・いちばんやさしいWordPressの教本(共著)
・現場でかならず使われているWordPressデザインのメソッド(共著)
[ 最近のWordPressコミュニティでの活動 ]
WordCamp Tokoy 2023 セッションスピーカー
WordCamp Asia 2023 セッションスピーカー(LT)
WordCamp Niigata 2019 セッションスピーカー
WordCamp Haneda 2019 セッションスピーカー
WordCamp Osaka 2018 セッションスピーカー
WordCamp Kyoto 2017 セッションスピーカー
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