知ってました?WordPressのブロックテーマって実は多言語サイトにめちゃめちゃ相性がいいんです。


  1. Staff Blog
  2. WordPress
  3. 知ってました?WordPressのブロックテーマって実は多言語サイトにめちゃめちゃ相性がいいんです。

VWSアドベントカレンダー参加中!

この記事は「Vektor Web Solutions Advent Calendar 2025」の12月17日の記事になります。
前回の松田さんの「VK FullSite Installer「製造業デモサイト」を作ってわかった!サイトの信頼は「構成・導線」で作りやすくなる」の記事に引き続き書きたいと思います。

業務でサイト制作をしていると多言語サイトの案件にぶつかった経験がある方も多いのではないでしょうか?表題の通りなのですが、WordPressのブロックテーマはノーコードで全領域編集できるのはみなさんご存知だと思います。

これにブロックエディタ上で条件分岐が作れるプラグイン VK Dynamic If Block を使って条件分岐の対象を「言語」にしちゃえば簡単に多言語に対応できます。

今回は、ブロックテーマでの多言語サイトの作り方と注意点を紹介していきます。

とりあえずデモサイトを作りましたので見てみてください。

クラシックテーマを使った多言語サイトでぶつかる壁

オプション保存値が多言語に対応できない

弊社 Lightning G3 Pro Unit をはじめ、高機能なテーマは独自に様々な入力フィールドを持っています。旧ウィジェットはプラグインによって出し分けができますが、テーマ独自のオプション値で、しかもそれが配列で保存されていたりすると、他言語対応プラグインでもそこまではサポートしないので、汎用テーマで賄う事は事実上不可能です。

そうなると

  • 1サイトでの多言語を諦めて別々のウェブサイトとして構築する
  • 言語による表示切り替えを実装した独自のテーマを作成する

という面倒な事になるのが一般的でした。

ブロックテーマでは簡単に切り替えられる

クラシックテーマでは言語による要素の出し分けはコードで書く必要がありましたが、ブロックテーマはヘッダーなどもブロックエディタで編集可能なため、

  • Dynamic If ブロックを配置
  • 条件タイプを 言語 にして、表示対象の言語を指定
  • インナー要素にその言語で表示する要素を配置

という形で、簡単に出し分ける事が可能です。

VK Dynamic If Block を使ったブロックの出し分け例
UIのリストビュー。ヘッダー内で「日本語」と「英語」の条件分岐があり、英語>header-inner-en が選択状態。
WordPressのサイドバー設定。「表示条件」で条件タイプ=言語、言語=English (United States)。条件を削除/追加ボタンと除外指定がある。

多言語対応のプラグイン Bogo について

多言語にするプラグインには Bogo を使いました。Bogo は Contact Form 7 の作者の三好さんのプラグインで、シンプルで使いやすいからです。

Bogo を使った事がない方も多いと思いますので、どんな感じか簡単に紹介します。

各ページの他の言語ページの作り方

翻訳したい言語ページの作成ボタンを押して複製

Bogo が有効化されていると、固定ページなどのサイドバーに言語のパネルがあります。

「英語の翻訳を作成」ボタンを押すと、このページの英語用ページとしてよっ自動的に複製されます。

STEP
1

作成(複製)したページに移動

WordPress固定ページの設定画面。翻訳用のサービス案内へのリンクが表示。

翻訳ページへのリンクが表示されるので、クリックすると英語用の編集ページに移動します。

STEP
2

翻訳を作成

日本語の部分を翻訳していきます。

複製で壊れる要素がある

Bogo に限らずですが、ページを複製すると壊れるブロックがあります。今回のケースでは VK Blocks のアイコンブロックですが、アイコンブロックの i タグが複製の際に <&lt; のようにエスケープされてしまうために発生します。

これは仕方ないので、壊れた部分は元のページからコピーして作業してください。

STEP
3

翻訳ページが完成

固定ページ一覧画面では、以下のように、多言語用のページも混在して登録されている状態になります。

STEP
4

言語スイッチャーの配置

ユーザーが表示言語を切り替えるための「言語切り替え」ブロックを配置します。

上記スクリーンショットの言語切り替えブロックには独自のチームCSSでデザインを調整してあります(後述)

カテゴリー名などページタイトル・本文以外の要素の翻訳

カテゴリー名やタグ名などは 言語 > テキストの翻訳 画面に移動して、翻訳したい言語を選択すると、翻訳を指定する事ができます。

WordPress管理画面「テキストの翻訳」。言語選択は英語(アメリカ)。原文と翻訳の一覧と保存ボタンが表示。

英語用ナビゲーションメニューの設定

英語用のページは検索で出てこない

英語用のナビゲーションメニューは少し注意が必要です。この記事執筆時点( WordPress 6.9 と Bogo 3.9.1 ) では、英語用のナビゲーションを作成しようとして追加するページ名を入力しても候補に出てきません。

そのため、ページ名とページのURLを手動で入力して作成します。

新規メニューを追加しようろしてページ名を入力しても候補が出ない
メニューに追加する翻訳ページのタイトルを入れても候補に出てこない。
WordPressのブロック設定画面。サブメニュー項目に「Service」、リンクは「http://full-muiti.local/en/service/」。説明に「Our Solution」。
手動でページ名とURLを入力します。

VK Dynamic If ブロックで条件分岐して出し分ける

最初に紹介した通り、VK Dynamic If ブロックで条件を言語に設定して、それぞれのメニューまたはメニューの入ったヘッダー部分を出し分けます。

VK Dynamic If Block を使ったブロックの出し分け例

その他の注意点

SEO対策用タイトル書き換えなどのプラグインは注意

例えば プラグイン VK All in One Expantion Unit で ExUnit > 有効化設定 > タイトルタグの書き換え が有効になっていると、その処理がタイトルを上書きしてしまうので、ページによって多言語に切り替わらなくなったりします。

フィルターフックて本来の表示内容を改変したり、イレギュラーな保存値を表示させたりする場合は注意が必要です。

言語切り替え部分のデザイン調整プラグイン用意しました。

Bogo標準の場合

言語切り替え部分は Bogo の方ではほとんどスタイルが付けられていませんので、以下のようになってしまいます。

Bogoを使った標準の公開画面例
公開画面
Bogoを使った標準のエディタ画面例
サイトエディタ

VK Bogo Language Switcher

本職のウェブ制作者の方はご自身でCSSあてていただければいいのですが、非制作者はそうもいかないし好みも分かれるかなという事で調整用プラグイン作りました(主にAIが…)。

VK Bogo Language Switcher を使った公開画面例
公開画面
VK Bogo Language Switcher を使ったエディタ画面例
編集画面

以下のように 言語 > スタイル からいろいろ設定できるようになっています。

WordPress管理画面「VK Bogo Language Switcher スタイル設定」。表示スタイルはテキストボタン、横並び。各余白や文字サイズ、最小幅をpx指定し「変更を保存」ボタン。

ダウンロードは以下のページからどうそ。

Releases · vektor-inc/vk-bogo-language-switcher · GitHub

Contribute to vektor-inc/vk-bogo-language-switcher development by creating an account on GitHub.

ご注意
  • このプラグインはデモサイト作るために雑に作ったものなのでまったく保証しません。無料配布品につき過度なご期待・要求はご容赦ください。
  • X-T9 を前提に作っていますので、他のテーマでは表示が思うようにいかない場合があります。

サンプルで作った多言語サイトのデータはそのままインストールできます

作り方としては記載の通りですが、実際のデモサイトは Vektor Passport のユーザーの方は VK FullSite Installer から簡単にインストール可能になっています。必要に応じてダウンロードして中身を見てみてください。

VK FullSite Installer | 目的に応じたデモサイトデータから超カンタンにウェブサイトが立ち上がります

目的に応じたデモサイトデータから超カンタンにウェブサイトが立ち上がります

アドベントカレンダーへのご参加をお待ちしております!

ベクトルスタッフ以外のユーザーの皆様の参加大歓迎です!参加特典もあります。

みなさまのご参加を心よりお待ちしております!

この記事を書いた人

石川栄和代表取締役
名古屋のウェブ制作会社数社に10年程度務めた後、株式会社ベクトル設立。
企画・運営・コンサルティング〜WordPressを中心としたシステム開発まで幅広く携わる。
[ 著書 ]
・いちばんやさしいWordPressの教本(共著)
・現場でかならず使われているWordPressデザインのメソッド(共著)
[ 最近のWordPressコミュニティでの活動 ]
WordCamp Tokoy 2023 セッションスピーカー
WordCamp Asia 2023 セッションスピーカー(LT)
WordCamp Niigata 2019 セッションスピーカー
WordCamp Haneda 2019 セッションスピーカー
WordCamp Osaka 2018 セッションスピーカー
WordCamp Kyoto 2017 セッションスピーカー
 Vektor Passport

を購入して

特典をゲットしよう!

X-T9 工務店
( ナチュラル )

19,800円 (税込)

0に!

Lightning ビジネス(Evergreen)

9,900円 (税込)

0に!

Lightning 工務店
( ナチュラル )

19,800円 (税込)

0に!

今なら!

Vektor Passport の
有効期間中、上記の
デモサイトデータを
何度でも素早くまるごと
インポートできます!

爆速!!1分デモサイトと同じ
ホームページができる

VK FullSite Installer のロゴ

選んだデモサイトと同じ状態の WordPress サイトを、わずか数ステップで再現できるインポート専用プラグインです。数クリックで、プロ品質のサイトがすぐに起動します。

フルサイト編集に対応したブロックテーマ X-T9

フルサイト編集対応ブロックテーマ

WordPress テーマ X-T9 は、WordPress 5.9 から実装されたフルサイト編集機能に対応した「ブロックテーマ」と呼ばれる新しい形式のテーマです。
ヘッダーやフッターなど、今までのテーマではカスタマイズが難しかったエリアもノーコードで簡単・柔軟にカスタマイズする事ができます。

パターンを使って

よりクオリティの高いサイトに

パターンとは、WordPressのブロックを組み合わせて作ったデザインテンプレートのようなもの。プロのデザイナーが制作したパターンを300以上公開中!コピペしながら高品質なサイトを簡単に作れます。

VK AB Testing は、ABテストを実施するための WordPress 用プラグインです。ブロックエディターでテストパターンを自由に作成でき、ランダム表示とクリック計測が可能です。Webサイトや広告などの施策の改善にぜひご活用ください。


このデモサイトは Vektor,Inc. のテーマとプラグインで構築されています。ご購入や詳細情報は下記のリンクもご参考ください。

PAGE TOP